東京都心からわずか2時間ほどの距離にありながら、雄大な自然と神秘的な景観に包まれる「日原鍾乳洞(にっぱらしょうにゅうどう)」。
年間を通じて約11℃という洞内の涼しさは、真夏の避暑地としても注目されており、家族連れやカップルはもちろん、ソロドライブの目的地としても人気を集めています。
この記事では、日原鍾乳洞の魅力はもちろん、都心からのおすすめドライブルート、途中に立ち寄りたい奥多摩の絶景スポット、そして初心者や女性ドライバーにも安心な運転アドバイスまで、わかりやすく丁寧にご紹介します。
さらに、鍾乳洞を安全に楽しむための服装や持ち物、写真映えするスポット情報など、現地で役立つ実用情報も満載です。「自然に癒されたい」「少し冒険してみたい」「日帰りで非日常を味わいたい」――そんな方に向けた、日原鍾乳洞ドライブ完全ガイドです。
東京都奥多摩の神秘「日原鍾乳洞」とは?関東最大級の鍾乳洞を徹底紹介
東京都西多摩郡奥多摩町に位置する「日原鍾乳洞(にっぱらしょうにゅうどう)」は、関東最大級の規模を誇る鍾乳洞で、東京都の天然記念物にも指定されています。その神秘的な景観と涼しい洞内環境から、夏の避暑地として多くの観光客に親しまれています。

鍾乳洞の仕組みと見どころ:自然が生んだ地底のアートとは
鍾乳洞(しょうにゅうどう)とは、主に石灰岩の地層の中に、地下水が長い時間をかけて岩を溶かしてできた自然の洞窟のことです。地下水に含まれる二酸化炭素が石灰岩を少しずつ溶かし、やがて広い空間を作り出します。鍾乳洞の中は年間を通して気温がほぼ一定で、夏は涼しく冬は暖かく感じるため、観光や避暑地としても人気です。
鍾乳石(しょうにゅうせき)は、鍾乳洞の天井から水滴と一緒に落ちてくる石灰分が少しずつ固まり、つららのように下へ伸びてできたものです。逆に、地面から上に伸びるものは「石筍(せきじゅん)」、上下がつながって柱のようになったものは「石柱」と呼ばれます。これらの形成には何千年、時には何万年もの歳月がかかり、まさに自然が作る芸術作品といえます。
真夏でも11℃!日原鍾乳洞の涼しさが魅力の理由
日原鍾乳洞の最大の魅力の一つは、年間を通じて約11℃に保たれている洞内の気温です。この一定した涼しさは、外の暑さを忘れさせてくれるため、特に夏場の避暑地として最適です。また、冬季には外気よりも暖かく感じられるため、年間を通じて快適に見学できます。訪れる際は、薄手の上着を持参すると安心です。
日原鍾乳洞で必見の絶景スポットと鍾乳石の魅力を紹介
日原鍾乳洞の全長は約1,270メートルで、そのうち約800メートルが一般公開されています。洞内には、長い年月をかけて形成された鍾乳石や石筍(せきじゅん)、石柱などが多数存在し、幻想的な景観を楽しめます。
特に注目すべきスポットは以下の通りです:
白衣観音:高さ約2.5メートルの石筍で、仏像のような形状が特徴です。

金剛杖:細長く伸びた石筍で、その成長には数万年の歳月がかかっています。

縁結び観音:良縁を願うスポットとして人気があり、多くの参拝者が訪れます。

これらのスポットは、自然が創り出した芸術作品とも言える美しさで、訪れる人々を魅了しています。
日原鍾乳洞の入場料・アクセス・駐車場情報まとめ
日原鍾乳洞の基本情報は以下の通りです:
所在地:東京都西多摩郡奥多摩町日原1052
営業時間:
4月1日~11月30日:9:00~17:00(最終受付16:30)
12月1日~3月31日:9:00~16:30(最終受付16:00)
休業日:12月30日~1月3日
入場料:
大人(高校生以上):900円
中学生:700円
小学生:600円
※料金や営業時間は変更される場合がありますので、訪問前に公式サイトなどで最新情報をご確認ください。
駐車場:あり(約90台収容可能)

日原鍾乳洞の駐車場は、手前側と奥側の2か所があります。いずれも日原鍾乳洞まで徒歩5分くらいですが、奥側の駐車場の方が近い感じです。上の写真は奥側の駐車場です。平日なので空いていました。
都心からのドライブで自然満喫!日原鍾乳洞おすすめアクセスルートガイド
日原鍾乳洞は、東京都心から比較的アクセスしやすい場所にありながら、自然に囲まれた静かな避暑地として人気のスポットです。ドライブで訪れる場合、ルート選びや道中の立ち寄りスポットをうまく活用することで、より充実した一日を過ごすことができます。この章では、都心からのおすすめルート、途中の見どころ、駐車場の混雑情報とその対策について、初心者の方にもわかりやすく解説します。
渋滞回避にも最適!圏央道利用の快適ドライブルート
日原鍾乳洞へ車でアクセスする場合、高速道路を使わずに下道だけでもドライブは快適ですが、時間優先のルートは、次のような道順です。
圏央道・青梅ICまたは日の出ICから国道411号(青梅街道)へ
都内から中央自動車道を通って「八王子JCT」経由で圏央道に入り、「青梅IC」または「日の出IC」で下車します。その後は国道411号(青梅街道)を通って青梅・奥多摩方面へ向かいます。
道中は比較的走りやすい道が多く、青梅市内を過ぎるあたりから徐々に山道らしいカーブの多い道になります。運転に慣れていない方でも、十分に安全運転を心がければ問題ありません。
狭い山道に注意!日原街道の運転ポイントと注意点
奥多摩駅前を過ぎてしばらく進むと、「日原鍾乳洞」の看板が見えてきます。ここから先は日原街道と呼ばれる山道になり、幅が狭くなったり、片側通行の箇所もありますので、対向車に注意しながら慎重に進みましょう。
特に平日の早朝や夕方には工事車両の出入りがあることもありますので、ゆとりのある時間帯に訪れるのがおすすめです。
日原鍾乳洞と一緒に巡りたい!奥多摩の絶景&癒しスポット4選
日原鍾乳洞周辺のドライブでは、都内とは思えないほどの大自然が広がります。観光途中で立ち寄れるおすすめスポットをご紹介します。
奥多摩湖(小河内ダム)
奥多摩湖は、小河内ダムによって形成された人工湖で、四季折々の風景が楽しめます。特に新緑の季節や紅葉の時期は、湖面に映る景色がとても美しく、まるで絵画のような眺めです。
ダム上には展望台や歩道が整備されていて、休憩しながらのんびり散策するのにもぴったり。売店では地元の特産品なども購入できます。

奥多摩周遊道路
奥多摩湖から南へ続く奥多摩周遊道路は、標高約1,000メートルの尾根沿いを走る、東京都内屈指の絶景ドライブコースです。道幅も広く、ゆったりと走れるため、初心者や女性ドライバーにもおすすめです。
沿道には駐車スペースや展望ポイントがいくつもあり、奥多摩の山々を見渡すパノラマビューを楽しめます。気候が良い日にはバイクツーリングの人々ともすれ違うことが多く、開放感のあるドライブが満喫できます。

檜原都民の森
奥多摩周遊道路を抜けた先には、檜原都民の森があります。東京都が整備した自然体験施設で、散策路や森林セラピーロードなど、誰でも気軽に自然に触れ合える場所として人気です。
ここでは自然観察やハイキングが楽しめるほか、管理棟では軽食や休憩スペースもあり、ちょっとしたランチ休憩にも便利です。空気がとても澄んでいて、気分転換には最適な立ち寄りスポットです。

鳩ノ巣渓谷
奥多摩駅周辺にある鳩ノ巣渓谷は、清流・多摩川の透明な流れと奇岩が織りなす美しい景勝地です。歩道が整備されているため、車を停めて15〜30分ほどの短い散策ができます。
川沿いにはベンチもあり、静かで落ち着いた時間が流れています。大自然の中で深呼吸すると、心がリフレッシュされる感覚を味わえるはずです。

日原鍾乳洞へのドライブは、東京都心から少し足を伸ばすだけで体験できる大自然の旅です。ルート選びや立ち寄りスポットを上手に取り入れることで、ただの移動が「旅」そのものに変わります。
初心者&女性も安心!日原鍾乳洞ドライブで気をつけたい運転のコツ
日原鍾乳洞へのドライブは、東京都心から比較的近い距離にありながら、自然豊かな山道を走るため、初心者や女性ドライバーにとっては少し不安を感じるかもしれません。しかし、事前にポイントを押さえておけば、安全かつ快適に目的地までたどり着くことができます。

安全運転で快適ドライブ!山道を走るときの基本ポイント
日原鍾乳洞へ向かう道中には、狭くてカーブの多い山道が続きます。以下のポイントを意識して運転しましょう。

速度を控えめに
山道では、見通しの悪いカーブや狭い道が多いため、速度を控えめに保つことが重要です。特に対向車とすれ違いできない場所があるので、安全な速度で走行しましょう。ゆっくり走ることで、対向車を早めに確認できるので、安全にすれ違いできるようになります。
対向車に注意
道幅が狭いため、対向車とのすれ違いには注意が必要です。見通しの悪いカーブでは、クラクションを軽く鳴らして存在を知らせると良いでしょう。また、待避所がある場合は、譲り合いの精神でお互いに道を譲り合いましょう。
車両感覚を把握する
狭い道では、自車の幅や長さを正確に把握することが大切です。特に初心者の方は、事前に車両感覚を確認しておくと安心です。また、車幅が狭い軽自動車やコンパクトカーでの訪問を検討するのも一つの方法です。

日原街道を安全に走るための注意点と渋滞対策
日原鍾乳洞への道中には、特に注意が必要なポイントがあります。
日原街道の狭さ
奥多摩駅を過ぎてから日原鍾乳洞までの道は、日原街道と呼ばれ、道幅が非常に狭く、すれ違いが困難な箇所が多くあります。特に大型連休や夏休みなどの繁忙期には、交通量が増加し、渋滞が発生することもあります。
カーブミラーの活用
見通しの悪いカーブには、カーブミラーが設置されていることがあります。これを活用して、対向車の有無を確認し、安全に進行しましょう。
無理な追い越しは避ける
狭い道では、無理な追い越しは非常に危険です。前方の車が遅く感じても、安全な場所での追い越しを心がけ、焦らずに運転しましょう。

日原鍾乳洞ドライブ前にチェックしたい準備リスト
安全で快適なドライブのためには、事前の準備が欠かせません。
車両の点検
出発前には、タイヤの空気圧やブレーキの効き具合、ライトの点灯など、車両の基本的な点検を行いましょう。特に山道では、ブレーキの性能が重要です。
ルートの確認
事前にルートを確認し、ナビゲーションシステムを活用することで、道に迷うリスクを減らせます。また、山道では電波が届きにくい場所もあるため、紙の地図を用意しておくと安心です。
早めの出発
混雑を避けるためには、早朝に出発することをおすすめします。特に週末や連休中は、午前9時までに到着することを目指しましょう。
休憩の計画
長時間の運転は疲労を招きやすいため、適度な休憩を計画的に取りましょう。道中の景色を楽しみながら、リラックスする時間を設けることも大切です。トイレのある、コンビニや道の駅、ホームセンターなどでの休憩がおすすめです。
日原鍾乳洞の楽しみ方完全ガイド|服装・持ち物・マナー・写真撮影のコツまで
日原鍾乳洞は、東京都奥多摩町に位置する関東最大級の鍾乳洞で、年間を通じて約11℃の涼しさを保つ、夏の避暑地としても人気のスポットです。その神秘的な景観と自然の美しさを楽しむためには、適切な準備とマナーが必要です。ここでは、初心者や女性ドライバーの方にも安心して訪れていただけるよう、服装や持ち物、洞内でのマナー、写真撮影のポイントについて詳しくご紹介します。

夏でも防寒対策を!日原鍾乳洞に最適な服装と持ち物とは?
洞内の気温は年間を通して約11℃で、夏は涼しく、冬は暖かく感じます。快適に見学するためには、以下の点に注意しましょう。
上着の持参
夏でも長袖の上着を一枚持って行くことをおすすめします。特に冷え性の方やお子様連れの場合は、薄手のダウンやウィンドブレーカーがあると安心です。
歩きやすい靴
洞内は滑りやすい箇所や急な階段が多いため、スニーカーやトレッキングシューズなど、滑りにくく足元をしっかりと保護できる靴を選びましょう。サンダルやヒールは避けてください。

帽子の着用
洞内の天井は低く、突き出た岩に頭をぶつける可能性があります。帽子をかぶることで、頭部を保護できます。私は頭を2度ほど岩にぶつけました。帽子をかぶっていたのでケガはありませんでした。帽子は必須です。
タオルやカッパの準備
洞内では天井から水滴が落ちてくることがあります。タオルや簡易カッパを持参すると、濡れるのを防げます。
手袋の使用
手すりが冷たく、濡れていることがあるため、ビニール手袋を持参すると快適です。

日原鍾乳洞の中で守りたいマナーと安全に楽しむためのポイント
日原鍾乳洞は自然のままの状態が多く、訪れる際には以下のマナーや安全対策を守りましょう。
静かに見学する
洞内は音が反響しやすいため、大声での会話は控えましょう。他の見学者の迷惑にならないよう、静かに見学することが大切です。
手すりを利用する
滑りやすい箇所や急な階段では、手すりをしっかりと握って歩行しましょう。安全のためにも、無理な姿勢や急ぎ足は避けてください。全体的に濡れているので、とても滑りやすいです。手すりは必ず使いましょう。
指定されたルートを守る
洞内には見学ルートが設定されています。指定されたルート以外には立ち入らないようにしましょう。自然環境を守るためにも、ルールを守ることが重要です。
小さなお子様連れの注意
お子様連れの場合は、手をつないで歩くなど、安全に配慮しましょう。また、走り回ったり、岩に登ったりしないよう注意してください。

SNS映え間違いなし!日原鍾乳洞の写真撮影テクニックとスポット紹介
日原鍾乳洞は、幻想的な景観が広がるフォトスポットとしても人気です。撮影を楽しむ際には、以下のポイントを参考にしてください。
カメラの設定
洞内は暗いため、ISO感度を上げたり、シャッタースピードを遅くしたりするなど、カメラの設定を調整しましょう。三脚の使用が可能な場合は、ブレを防ぐために活用すると良いでしょう。
フラッシュはやめましょう
フラッシュは他の見学者の迷惑になるのでやめましょう。カメラの設定でフラッシュ禁止にしましょう。
撮影スポット
「死出の山」や「縁結び観音」など、ライトアップされたエリアは特に美しい写真が撮れるスポットです。また、水琴窟では、滴る水音とともに幻想的な雰囲気を楽しめます。

撮影マナー
撮影に夢中になりすぎて、他の見学者の通行を妨げないよう注意しましょう。また、撮影中に足元がおろそかにならないよう、安全に配慮してください。
日原鍾乳洞ドライブで心も体もリフレッシュ|癒しの大自然体験を次の休日に
東京都心から車で約2時間。自然の涼しさと神秘を感じられる「日原鍾乳洞」は、避暑にもぴったりなドライブスポットです。鍾乳洞という非日常の空間を体験し、周囲に広がる奥多摩の自然や絶景、そして静かな時間に癒されることができるこの場所は、季節を問わず多くの人におすすめできます。

本記事では、日原鍾乳洞の基本情報から、都心からのおすすめルート、途中で立ち寄りたい景勝地や施設、初心者や女性ドライバー向けの運転アドバイス、さらに洞内での楽しみ方と注意点までを詳しくご紹介しました。
「山道の運転が不安」「どの時間に行けば混雑を避けられるのか」「どんな服装で行くべきか」など、初めて訪れる方が不安に感じるポイントを一つひとつ丁寧に解説しましたので、この記事を参考に、より安全で快適なドライブが実現できるはずです。
日原鍾乳洞は、一度訪れるとその魅力に惹かれ、また別の季節に来てみたくなる場所でもあります。夏の避暑、秋の紅葉、春の新緑など、時期によって異なる表情を見せてくれます。

もし今回のドライブで自然の力に癒されたなら、次は「奥多摩周遊道路を通って檜原都民の森まで足を延ばす」「鳩ノ巣渓谷をゆっくり散策してみる」といった、さらに奥深い自然の旅を計画してみるのも素敵です。
日常から少し離れて、心と体をリフレッシュする。そんな小さな非日常を味わえるのが、日原鍾乳洞ドライブの最大の魅力です。あなたの次の休日が、思い出に残る素晴らしい一日になりますように。